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日本海新聞連載「日常を拓くこと」―第5回―大山アニメーションプロジェクト(大山町)

Jan 19, 2016
日本海新聞連載「日常を拓くこと」―第5回―大山アニメーションプロジェクト(大山町)

日本海新聞で連載されているコラム「日常を拓くこと」。第5回が1月16日(土)に掲載されました。

大山町で2013年から実施している「大山アニメーションプロジェクト」について、築き会副代表で大山アニメーションプロジェクトのディレクターを務める大下志穂さんに執筆して頂きました。

2016年1月16日日本海新聞コラム5

・・・(以下、新聞コラムより本文転載)・・・

鳥取県各地で活動する団体が、「芸術のある豊かな暮らし」の実現を試みるアート事業「鳥取藝住祭」。その一環として、「大山アニメーションプロジェクト」では、国内外からアーティストを招き、地域や住民との関わりの中から一本のアニメーション作品を滞在制作してもらう、全国でも珍しい「アニメーション」に絞ったアーティスト・イン・レジデンス事業に取り組んでいます。

当初3人の若手起業家からスタートした運営団体「築き会」ですが、この事業をきっかけに、築90年の古民家を再活用した「まぶや」という活動拠点が生まれ、仲間も増え、現在ではカフェやギャラリーも併設され、コミュニティー・スペースや移住定住の相談窓口など、地域の内と外をつなぐ場として機能しています。メンバーも40人に達するほどになりました。

今年は、ふたりのアニメーション作家を招き、コマ撮りという手法を使って一本の作品を創り上げました。ストーリーや舞台・登場人物は、作家が実際に見聞した風景や歴史、知り合った地域のひとびとをもとに、「藝住」という「非日常の中の日常的暮らし」の中から徐々にカタチづくられていきました。人形や背景の素材は、すべて近くの海岸で拾って来た漂流物が使われています。

1年ごとに、事業を取り巻く環境、課題は変化していきます。3年目の本年度は、「地域のお年寄りに参加してもらうこと」、「より多くの方に作品制作に参加してもらうこと」を目標に掲げ、まちづくり組織の協力のもと、集落に出向きワークショップや交流会を行ったり、主題歌に合唱など取り入れるなど、多様な世代の方に参加していただけました。

3年間積み重ねて見えてきた成果は、運営する側の「築き会」のメンバーが、アーティストとの交流を通して、表現することの楽しさを知り、自ら表現者になり、活き活きとし始めたことです。これが、「藝術のある住まい」=「藝住」だからこそ引き出される「地域の力」に他ならないと思うのです。

(大山アニメーションプロジェクトディレクター 大下志穂)

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